- 毛利家文庫58絵図から、江戸時代に描かれた戦国～江戸初期の合戦図の画像をアップします（第２回）。
- 今回は「甲州韮崎合戦図」「信州戸石城攻之図」「信州上田原合戦陣取図」「信州海野平合戦絵図」と題された４点です。江戸時代の軍学用に作成された合戦図と推測されます。各絵図には合戦の年月日、内容の説明がありますが、史実をふまえた検討が必要なようです。
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（１）「甲州韮崎合戦図」（毛利家文庫58絵図845）
天文7年［1538］6月19日、甲斐国韮崎における武田晴信（信玄）軍と諏訪・小笠原軍による韮崎合戦を描いたと説明されている絵図です。晴信が父信虎を追放した混乱に乗じ、信濃国の諏訪頼重・小笠原長時が甲斐国に侵入し、晴信がこれを撃退した戦いを描いたものとすれば天文10年の戦いのことではないかと考えられます。年月日は要検討です。
（２）「信州戸石城攻之図」（毛利家文庫58絵図848）
天文15年［1546］3月9日、武田晴信軍と村上義信軍による信濃国小県郡戸石城合戦を描いたと説明されている絵図です。「甲陽軍鑑」では山本勘助が奮戦した戦いとして記されています。
（３）「信州上田原合戦陣取図」（毛利家文庫58絵図846）
天文16年［1547］8月24日、信濃国上田原での武田晴信軍と村上義清との合戦を描いたと説明されている絵図ですが、史実をふまえた検討が必要です。
（４）「信州海野平合戦絵図」（毛利家文庫58絵図849）
天文16年［1547］10月19日、信濃国海野平での武田晴信軍と長尾景虎（上杉謙信）・村上義清軍との合戦を描いたと説明される絵図ですが、史実をふまえた検討が必要です。
