資料小展示 - 平成28年度
第11回資料小展示 江戸時代のオランダ語学習―入門書と辞書―
鎖国体制下、西洋諸国の中ではオランダのみ、日本への渡航が許されていました。 西洋の科学や地理に関する情報は、中国からもたらされる漢書からも知ることができましたが、18世紀後半になると、直接、オランダ語でヨーロッパの学問が学ばれるようになりました。
特に、幕末には国防の必要性から、多くの新しい知識や技術がオランダを通じてもたらされています。
当時の人々はどのようにオランダ語を学んだのでしょう?今回の小展示では、知識吸収の前提となるオランダ語学習に関する史料を紹介してみます。
- 会期
- 平成29年3月1日(水)~3月30日(日)
- 閉館日
- 月曜日、祝日
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、1.0MB)
第10回資料小展示 清末毛利家文書―もうひとつの大名家文書―
当館では、「毛利家文庫」と「徳山毛利家文庫」とともに、「清末毛利家文書」という近世大名家文書を所蔵しています。萩藩の支藩・清末藩を治めた大名・清末毛利家にかつて伝来していた文書群です。清末藩政に関わるものは多くありませんが、清末毛利家の「家」としての活動に関わるものを中心に、明治初期の清末藩・清末県に関わるもの、幕末期の当主元純の伝記史料などのほか、赤間関を描いた絵図、古器物や絵巻、朝廷儀式を模写した図など、絵画資料を数多く含んでいることが大きな特長です。
今回の展示では「清末毛利家文書」を紹介します。
- 会期
- 平成29年1月5日(木)~2月26日(日)
- 閉館日
- 月曜日、祝日 1月24日(火)~2月5日(日)*資料点検期間
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、1.7MB)
第9回資料小展示 防長の大坂陣こぼれ話―大坂方武将とその子孫たち―
慶長19年(1614)と20年(1615)の2度にわたり、徳川家康・秀忠父子が率いる幕府軍が、先の天下人豊臣秀吉の遺児秀頼を大坂城に攻撃します。世にいう大坂冬の陣と夏の陣です。その結果、慶長20年5月8日に秀頼が自刃して豊臣氏は滅亡、徳川氏による支配が全国に及ぶこととなりました。 周防・長門の2ヶ国を治める毛利氏は、幕府軍の一員としてこの戦いに加わりますが、残された資料からは、大坂方との関係を窺わせる痕跡が見え隠れするのです。
今回の展示では、文書館所蔵の資料から、大坂方として戦った武将やその子孫と毛利氏との関係を垣間見たいと思います。
- 会期
- 平成28年12月1日(木)~12月27日(火)
- 閉館日
- 月曜日、天皇誕生日
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、326KB)
第8回資料小展示 大阪万博
1970年(昭和45)に大阪の千里丘陵で開催された日本万国博覧会(エキスポ‘70、以下大阪万博)。「人類の進歩と調和」をテーマに77か国が参加し、入場者は6,400万人に及ぶ、高度経済成長時代の最後を飾る一大イベントでした。現在年齢が50歳代以上ならば、実際に体験された方も少なくないかもしれません。
本展示では、大阪万博に関わる資料を各パビリオンで配られたリーフレット類を中心に紹介します。これらの資料を見ると、当時の国や諸団体が何をPRしたかったかがよくわかります。また、明るいデザインからは当時の雰囲気を感じることができます。
- 会期
- 平成28年10月29日(土)~11月29日(火)
- 閉館日
- 月曜日、文化の日、勤労感謝の日
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、313KB)
第7回資料小展示 100歳になりました。―重要文化財「旧県庁舎・県会議事堂」のよもやまばなし―
今から100年前の大正5年、山口の地に新しい「県庁舎」と「県会議事堂」ができあがりました。煉瓦づくりで表面にモルタルをまとった石造建築風のその偉容は、明治はじめの山口県の設置以降、たえまなくくすぶり続けていた県庁の移転騒ぎにピリオドをうつものでもありました。
設計を依嘱されたのは、工部大学校造家学科(現在の東京大学工学部)、アメリカのコーネル大学で建築を専攻した妻木頼黄をリーダーとして、国会議事堂の新築設計をめざしていた名うての建築エリート集団「大蔵省臨時建築部」。妻木の配下には、新進気鋭の建築家が集結していました。その臨時建築部所属の建築技師大熊喜邦(構造)と武田五一(意匠)を中心に、山口県庁舎・県会議事堂の設計は進められました。
今回の資料小展示では、県庁舎建築関連の10数冊の県庁文書から、設計にまつわる大蔵省とのさまざまなやりとり、新築に用いられた材料調達をめぐるエピソードなど、落成・開庁に至るまでのいくつかのエピソードを紹介します。
- 会期
- 平成28年10月1日(木)~27日(木)
- 閉館日
- 月曜日
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、3.8MB)
第6回資料小展示 戦前のオリンピック
4年に1度のスポーツの祭典―リオデジャネイロで開催されたオリンピックが盛会の内に幕を閉じました。次回2020年の大会は、いよいよ東京で開催されます。
走る、投げる、跳ぶ、泳ぐ、打つ、闘う、演じる。世界中のトップアスリートたちが、一瞬、一瞬に全身全霊を傾けて競い合うその姿は、見るものに大きな感動を与えます。これこそ、時代を超えて変わらない、オリンピックの本質的な部分と言えるでしょう。
一方、オリンピックを取り巻く環境は大きく変化し、時代と共にその姿を少しずつ変えてきました。
今回の小展示では、1932年(昭和7年)のロサンゼルスオリンピックを報じた新聞(号外)を紹介します。今から80年以上前のオリンピックと現在のオリンピックの共通点や相違点を眺めてみましょう。
- 会期
- 平成28年9月1日(木)~29日(木)
- 閉館日
- 月曜日、祝日
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、861KB)
第5回資料小展示 コロリの恐怖 -文政五年の流行-
夏は様々な感染症に注意が必要となる季節です。昨夏には約70年ぶりに国内でデング熱の感染が確認され、今夏はリオデジャネイロオリンピックをはじめ、世界中でジカウイルスへの感染が懸念されています。このような感染症の原因となる様々な細菌やウイルスは、人々の広汎な移動によって国内に持ち込まれるようになりました。
今から194年前の文政5年(1822)、日本列島に初上陸したコレラもこうした感染症の一つです。当時、コレラに関する知識はほとんど無く、その症状の進行の速さから「三日ころり」「とんころり」などと呼ばれ、人々を恐怖に陥れました。
今回は、コレラ初上陸時における萩藩の状況と対応を紹介します。
- 会期
- 平成28年7月30日(土)~8月30日(火)
- 閉館日
- 月曜日、祝日
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、1.45MB)
第4回資料小展示 藩医たちの診断書 -仮病ではありません!-
江戸時代、藩士たちは、藩に対し勤めるべき「役(やく)」=義務がありました。たとえば、お城に詰め、警護の任務にあたる「城番(じょうばん)」もそのひとつです。基本的に、定期的かつ順番に廻ってくる役です。
しかし、時には体調がすぐれず、城番を勤めることができないケースもあります。そのような場合、藩士は上司へ欠席理由を述べた「欠勤届」を提出しました。その際、同時に、病気を証明する医師の「診断書」の添付がルールでした。
今回の展示では、この医師の「診断書」を紹介したいと思います。
- 会期
- 平成28年7月1日(金)~28日(木)
- 閉館日
- 月曜日
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、894KB)
第3回資料小展示 いやす なおす たもつ -近世大名の病と健康-
近世大名はどのような病気に罹り、どのような治療を受け、どのように健康を保とうとしたのか。このことを知る手掛かりとして、徳山藩2代藩主の毛利元賢(もうりもとかた、1670~1690)の場合を取り上げます。
元賢の日常は、「御用人」として彼に近侍した福間隆廉(1631~1723)によって詳細に記録されました。現在その記録は「福間茂左衛門隆廉自記写」19冊として、当館所蔵の徳山毛利家文庫に残っています(ただし、最後の1冊は3代藩主元次期のもの)。
今回の展示では、福間隆廉が記した記録をひもとき、近世大名の病と健康に関する事例の一端を紹介したいと思います。
- 会期
- 平成28年6月7日(火)~29日(水)
- 閉館日
- 月曜日
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、897KB)
第2回資料小展示 天然記念物 日本犬
柴犬・紀州犬・四国犬・北海道犬・甲斐犬・秋田犬に大別される日本犬。家族の一員である愛犬や、散歩先などで見かけるお気に入りの日本犬は、実は国の天然記念物に指定されています。これらの歩く天然記念物を保護する団体として「日本犬保存会」があり、同会が開く展覧会は、天然記念物としての日本犬の特質を保持する役割も果たしています。
本展示では、昭和30年代の行政文書から天然記念物としての日本犬の世界を少し覗いてみます。
- 会期
- 平成28年5月6日(金)~5月29日(日)
- 閉館日
- 月曜日
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、970KB)
第1回資料小展示 理を曲ぐる法はあれど 法を曲ぐる理あるべからず-「廻船式目」-
「理をまぐる法はあれども、法をまぐる理あるべからず」、これは16世紀ころに成文化したと考えられる「廻船式目」(船法巻物・廻船大法)の一節です。その文言の勢いにおされてか、毛利氏はこの法をそっくりそのまま自らの法令に取りこんでいます。
廻船の契約規定や損害補償条項などを含むこの法は、全国で80以上のものが知られており、その文末には、ほぼ例外なく貞応2年(1223)の奥書をもちます。もとよりこの年号を信じることはできませんが、江戸時代には全国の主な廻船・海運業者は皆この法を大切に秘蔵してきたといいます。
今回の展示では、この「廻船式目」を紹介します。
- 会期
- 平成28年4月1日(金)~5月1日(日)
- 閉館日
- 月曜・祝日・月末整理日
- 会場
- 文書館閲覧室
- 備考
- 観覧無料
- 資料
- 解説資料(PDF、970KB)