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文書群名

大野毛利家文書

分類

諸家文書  >  大野毛利家文書

点数

245

伝来地

目録内容

閲覧室目録

組織歴・履歴

大野毛利家は,萩藩領上関宰判大野村(周防国熊毛郡大野村。現,平生町)を本拠とした萩藩一門(禄高は約8,618石)である。同家は,中世に津和野(現,島根県津和野町)を本拠とした西石見の有力国人であった吉見氏の流れをくむ。すなわち,吉見氏滅亡後に,吉川広家次男の政春が吉見広頼の娘を娶って吉見家を再興した。さらに寛永14年(1637)に,政春が毛利秀就から「毛利」の苗字と「就」の偏諱を与えられ,就頼と名乗って一門に列せられた。代々の当主は,基本的に加判役・当職・当役などの要職を歴任している。「閥閲録」巻6毛利伊勢家が,この家に当たる。

内容

文書群は,1.大野毛利家の活動に関わる文書群と,2.越前松平家に関わる文書群とに大別される。/1.は,時期的には,(1)吉見家に伝来した文書群,(2)吉見家の再興後,大野毛利家が成立するまでの文書群,(3) 大野毛利家が萩藩士一門として活動したことにより作成・授受された文書群,からなる。(1)には,大内政弘書状,秀吉の九州出兵に関わる毛利氏側の対応がうかがえる文書などを含む。(2)には,吉見政春が実家の吉川家から経済的な援助を受けたことを示す文書(NO12(20の1〜3))のほか,本来は吉川家に伝来したと思われる文書も含む。(3)は数量的に本文書群の大部分を占め,形態的な特徴としては,巻子の中身が折紙の藩主発給書状や加判衆奉書が多いことがあげられる。内容は,当職就任,知行の安堵・加増,家督の安堵,婚姻の許可,一字拝領等に関わる文書が中心だが,給人法など大野毛利家の家中支配に関わる文書も含まれる。/2.は,萩藩主毛利綱広五男の元重がいったん越前松平家に養子に入り,昌方と名乗っていた時期の叙位任官に関わる文書からなる。これらは,元重長男の元直が大野毛利家を継いだ際にもたらされたものと考えられる。/なお,本文書群の大部分は「大野毛利譜録」(当館蔵「毛利家文庫」巨室31)に採録されている文書写の正文であり,「閥閲録」巻6毛利伊勢の正文も一部含まれる。

論文・翻刻

▼『一門六家 大野毛利氏と平生開作』(平生町教育委員会,1988年)▼『平生町史』(平生町役場,1978年)■『萩藩閥閲録』1巻(山口県文書館,1967年)■『山口県史』史料編 中世2(山口県,2001年)■『山口県史』史料編 近世2(山口県,2005年)■『山口県史』史料編 近世7(山口県,2014年)■福田以久生「横浜市立大学図書館所蔵文書について(その三,吉見文書)」(『横浜市立大学論叢』人文科学系列30巻2.3合併号,1979年)■小倉嘉夫・倉恒康一・中司健一・長村祥知・西田友広・目次謙一「大阪青山歴史文学博物館所蔵『吉見家文書』の翻刻と解説」(『大阪青山大学紀要』2018 11巻)■「大阪青山大学所蔵中世西国武士関係文書の史料学的研究」グループ『大阪青山歴史文学博物館所蔵中世西国武家文書』(『東京大学史料編纂所研究成果報告』2019-3,2020年)

関係地域

キーワード

萩藩士(一門)/石見国人

文書の年代

15世紀後半〜明治3年(1870)

選択中文書群名

大野毛利家文書

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