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- 文書群名
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井下家文書(埼玉県)
- 分類
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諸家文書 > 井下家文書(埼玉県)
- 点数
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15
- 伝来地
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- 目録内容
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閲覧室目録
- 組織歴・履歴
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井下(いのした)家は,系図によれば藤原姓で,太宰少弐経房の末裔である原経直の子経兼に始まる。石見国邑智郡市山(現,島根県江津市桜江町)を本拠とする土豪であり,「市山衆」の一員として,戦国期には当地を支配していた有力国人の福屋氏に従っていた。のち安芸毛利氏の勢力が当地に及ぶと,毛利元就次男の吉川元春の傘下に入った。関が原合戦後,毛利氏が防長両国に移封されると,主家と共に周防国岩国(現,山口県岩国市)に移り,江戸時代は吉川氏家臣(岩国藩士)として活動した。文政6年(1823)に編纂された「藩中諸家古文書纂」(岩国徴古館所蔵)には井下家が2家あるが,「井下祥蔵家」がこの家に当たる。
- 内容
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江戸時代の系図と賞美沙汰書を除くと,井下家が,戦国期に主家と仰いだ福屋氏及び吉川氏(含む家臣)から与えられた文書からなる。福屋氏及び吉川氏から土地などの権益を保障あるいは新たに認められたものが中心。この内,3点は上記「藩中諸家古文書纂」に収められている文書の正文であるが,それ以外は新出の文書と考えられる。また,すべて未成巻の状態であることから,古文書学的な研究素材としての価値も高い。戦国期の吉川氏及び石見国の歴史を明らかにする上で貴重な文書群と考えられる。
- 論文・翻刻
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▽佐伯徳哉「戦国期石見国における在地領主支配と地域経済秩序−(益田氏庶流)福屋氏の発展・滅亡過程を中心に−」(『ヒストリア』135,1992)/和田秀作「新収『井下家文書』の翻刻と紹介」(『山口県文書館研究紀要』46,2019)
- 関係地域
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島根県/岩国市
- キーワード
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土豪/石見福屋氏家臣/吉川氏家臣/岩国藩士
- 文書の年代
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天文5年(1536)〜安政3年(1856)